こんにちは、久家です。
前回のスクワットに引き続き
自宅で簡単にできるエクササイズ
をお伝えします。
僕はこれまで
様々な方にトレーニングを指導してきました。
競技のパフォーマンスを上げたい
スポーツ愛好家やアスリート
ではなく、
リハビリや健康づくり
を目的とする人たちに対して指導する場合、
・ケガが少ない
・重さ(負荷)を与えすぎない
・体の機能をアップする
この3つを重要視して
メニューを考えます。
今回も
この3つを重要視した上で
自宅で簡単にできる
「腹筋」
をご紹介します。
腹筋運動でお腹は細くなる?
ダイエットやボディメイクをする人に
共通している願望は
「お腹を引っ込めたい」
「細くしたい」
ということではないでしょうか。
そのために、
一生懸命トレーニングをするわけですが…
腹筋とは筋肉です。
筋肉はトレーニングすれば
どうなるでしょうか?
例えばベンチプレス…
上半身の大きな筋肉である
【大胸筋】
を鍛えるトレーニングです。
重さを増やしてどんどん鍛えれば…
当たり前ですが
筋肉が大きくなり
胸板が厚くなります。
じゃあ、同じように
腹筋運動を繰り返し行ったらどうなるか?
細くなるのではなく、
パンパンになって肥大するんです。
腹筋っていうのは
筋肉なので、
当然やればやるほど太くなっていきます。
日々トレーニングをしている
アスリートの体を見れば一目瞭然ですが、
みんな寸胴です。
くびれてる人なんてほとんどいません。
くびれていたら、むしろ弱いんです。
太ければ太いほどいい
力士の体が理想だと言われています。
しかしこれは、
一般の人の理想の形ではありませんよね。
むしろ、真逆です。
アスリートがやるトレーニングは
すでにプラスの体の状態を
よりプラスに持っていき
パフォーマンスを高めるためのものです。
一方、
アスリートではない
私たちが行うトレーニングは
日常生活で悪くなっている
マイナスの状態から
ゼロかちょいプラスに持っていき
元気に過ごせる体を作るためのもの。
ここをしっかりと理解しておきましょう!
やり方を間違ってしまうと、
頑張れば頑張るほど
理想から遠ざかってしまいますよ。
機能を高めるとは?
今回ご紹介するのは
鍛えるというよりも
機能を高めるエクササイズです。
ここでいう
「機能を高める」とは、
腹筋が手足の動きと連動する
という意味です。
例えば
腹筋と聞いたら
どのような運動をイメージしますか?
床に仰向けに寝て
膝を立てて、
頭の後ろに手を組んで
状態を起こす
↓ ↓ ↓ ↓ ↓
これを繰り返す運動を
ほとんどの人がイメージすると思います。
しかし
この動作で鍛えた腹筋
「いつ使うの?」って話です。
この運動では
腹直筋という筋肉が
鍛えられるんですが、
この動作でしか
腹直筋を鍛えていなかったらどうなるか?
まずこの動作自体が
日常動作にはありません。
要するに
この動作で腹筋が強くなったとしても
その力を発揮する場面がない
ということです。
普段歩いている時でも
腹筋はある程度使っているのですが、
このような力の出し方はしないので
いくらこの運動で鍛えても
歩行の動作中の手足の動きに
腹筋が連動しないんです。
極端に言えば
歩く時に
腕を振ったり
脚を上げたりするたびに
体がブレブレ…
そんな状態であれば
歩くだけでも
体にかかる負担は相当なものです。
さらにスポーツをするとなれば、
もっと負担はかかります。
肩こりや腰痛になるのも当然です。
スポーツが好きな方は
「体幹が大事だ!」
ということをよく聞くと思いますが、
あれはスポーツの動作だけではありません。
日常生活の動作でも体幹はとても重要です。
そして、
大事なのは
単純に筋力があるかないか
ではなく
体幹がちゃんと機能しているかどうか
なのです。
腹筋の機能を高めるエクササイズPart1
今回から3回にわたって
腹筋と四肢の動きを連動させること
を目的としたエクササイズを
ご紹介します。
そして
強い負荷を与えないようにして、
「太くならない」
「くびれを作る」
ということまで考えたものを
お伝えしていきたいと思っています。
機能性をアップしながら
見た目もよくしていきましょうね!
今回は動画でお伝えします。
動画の中で
繰り返し言っている
「床に腰をピターッとつけます」
この状態をキープすることで
体幹を安定させて
手足を動かすことができます。
これをせずに
手足を動かすと
体幹が安定せずに
腕や脚の筋肉だけを使うことになってしまいます。
このエクササイズを行なって
「腹筋よりも腕や脚の方が疲れる」
という方は、
「床に腰をピターッとつける」ことを
しっかりと意識して行なってみてください。
このエクササイズが物足りない方や
バランスボールをお持ちの方は
次にご紹介するトレーニングの方をオススメします。
少し難易度は上がりますが、
腹筋の機能を高めるのに
とても効果的なエクササイズですので
ぜひトライしてみてください!
今回ご紹介したメニューは
「筋トレ」ではありません。
本来疲れるものではなく、
筋肉にそんなに負担もかからないものです。
むしろ
「いかに力まずにナチュラルにできるか」
が目指すべき所です。
腹筋を含めた
体幹と呼ばれる筋肉群と
四肢の運動を
正しく連動させるための
神経系のエクササイズ
と思ってください。
誰でも最初は
「ぎこちない」動きになります。
それは筋力不足ではなく
神経伝達のスムーズさの欠如
です。
神経の回路が繋がって
神経伝達がスムーズになれば
誰でも簡単にできるものです。
テレビを見ながら、
誰かと話しながら、
YouTubeを見ながら、
何気なしにスムーズにできるように
練習してみてくださいね。
いかがでしたか?
おそらく
ほとんどの人が
「腹筋」と聞いて
イメージするものとは
違ったのではないでしょうか?
もちろん
皆さんが知っている
腹筋のエクササイズや
ジムのマシンを使ったトレーニングが
ダメなわけではありません。
これらのトレーニングは
体を機能的に使えるようになってから行うべきもの
と僕は考えています。
前にもどこかで書きましたが、
膝が痛いと言って、
整形や整骨院に通っている
高齢者の人たち…
あの人たちは、ほぼ
「脚の筋力を鍛えましょう」
と言われます。
しかし、
いつまで経っても
なかなか良くなりません。
なぜか?
筋力がどうこうの前に
歩き方が悪い
のです。
だから治療して数日経って
また痛くなる…
そして治療に行って、
治療後は楽になるが、
数日経つとまた痛くなる…
この繰り返しです。
この人たちがまずやるべきなのは
「筋力アップ」
ではなく
「正しい歩き方を覚えること」
体を機能的に使うことなのです。
筋力を鍛えるのはその後の話です。
膝痛で治療に通う高齢者の例を出しましたが、
肩こり、腰痛、不良姿勢など、
他の症状についても
同じことが言えます。
そして
こういったことが
知らない間に起こっている人たちが
非常に多いのが現状です。
当院に通っていただいている方、
この記事を読んで頂いている方には
体の機能をしっかりと高めていただけるよう
いろんな形でサポートしていきたいと思っています。
次回は…
今回よりも少し鍛える要素の強い
腹筋のエクササイズをお伝えします。
お楽しみに!
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