整体&コンディショニングルーム Best Formの久家です。
今回は、【なぜデスクワークで肩こりになるのか?原因から対策までを徹底解説!】というテーマでお伝えします。
当院にご来院される肩こりの患者様の約8割がデスクワークのお仕事をされている方です。
ではなぜデスクワークのお仕事をされている方に肩こりが多いのでしょうか?
ここで一つクイズです!
気を付けの姿勢から、
①右腕を伸ばしたまま、横から耳の横まであげて元に戻す動作を3分繰り返す
②右腕を真横に伸ばしたまま(床と並行に)3分キープする
どちらがきついでしょうか?
想像したら、なんとなくわかると思いますが
②の方がきついです。
どちらもメインで使う筋肉は同じなのですが、
動かすよりも同じ状態をキープする方が筋肉は疲労しやすいのです。
デスクワークの場合、
1日3〜4時間の方から、長い人では10時間以上座ったままの方もいらっしゃいます。
そうすると、姿勢をキープする筋肉が極度に疲労してきます。
そしてそれが毎日繰り返されると
姿勢が悪くなります。
さらに不良姿勢が続くと体がゆがみ、そのゆがみが定着してしまいます。
その結果、肩こりになるのです。
根本の原因は疲労ですが、疲労をゼロにすることは不可能です。
そこで大事になってくるのが
姿勢と体のゆがみ
今回はデスクワークと姿勢、体のゆがみの関係と肩こりの対策について解説していきます。
それでは始めていきましょう!
目次
デスクワークと姿勢
デスクワークがお仕事で肩こりを訴える方のほとんどは、姿勢が悪いという自覚を持っています。
まずはデスクワークと姿勢の関係についてみていきましょう!
姿勢は自然に悪くなる?
人間の祖先は四足歩行でしたが、進化を重ねて現在の二足歩行を獲得しました。
しかし、二足歩行は重力に逆らっているため、これは構造上決して楽とは言えません。油断すると、重力に負け、すぐに背筋が丸まって不良姿勢になってしまいます。
また、人間の脳は視覚に強く依存しています。当たり前ですが目は頭部の前面についているため、後方の視覚情報がなく、何か一つのものに注視すると前かがみになりやすくなります。
デスクワークの方は長時間パソコンを注視しているので、自然に頭部が前に出てしまいます。その後だんだんと前かがみになり背中が丸まった姿勢になってしまうのです。
仕事に集中してパソコンに向かっているとつい姿勢が・・・という人が多いのではないでしょうか?
さらに、人間はお腹まわりに状態を支える骨がありません。
ウエストの部分は、体重の約60%ある上半身の重みを腰椎一本で支えているので、負担がかかりやすい場所です。しかも腰椎は反るのは苦手で、前に曲がる(前屈)範囲が大きいので、体が前かがみになりやすいのです。
このように、ただでさえ体の構造的に姿勢が悪くなりやすいのに加え、加齢に伴ってほとんどの人は重力に抵抗する筋力が弱っていき、次第に体が丸まっていきます。
姿勢は自然に悪くなるということを理解しておくことが大事です。
職場の環境が問題!
デスクワーク中の姿勢を考える上で、重要な要素になってくるのが
机
椅子
パソコン
といった職場の環境です。
椅子の高さが調節できればまだマシですが、ほとんどの方が自分の姿勢を変えて、画面の見やすい位置に頭部を移動させているのではないでしょうか?
人それぞれ、身長、体重、筋力などが違うにも関わらず、与えられた机、椅子を使い、その環境の中でデスクトップやノートパソコンを机の上において仕事をする。これでは、自分の体にあった環境で仕事ができるわけがありません。その結果、姿勢が悪くなり、肩こりにつながるのです。
だからと言って、一人一人にあった机や椅子、パソコンを提供してもらうことはほとんど不可能だと思います。
そこで次にご紹介する方法で、自分に合った仕事環境を作ってみましょう!
●自分で仕事環境をカスタマイズ
①まずは椅子の高さを調節します。
作業する姿勢で上腕を垂直にし、肘を90度程度に曲げた時、キーボードに自然に手指が届くくらいの机の高さが望ましいです。そうなるように椅子の高さを調節しましょう。
その高さで膝の角度が90度程度になるようにします。足裏全体が床につかず、つま先立ちや足が着かない場合は、足台になるものを置いて(雑誌などで構いません)足裏全体が接地する状態を作りましょう。
足裏全体が接地していないと、体を体幹だけで支えることになるので腰に負担がかかり、腰痛になりやすくなります。腰の筋肉が疲労してくると姿勢も保ちにくくなり、姿勢が悪くなり肩こりにつながってしまいます。
②ディスプレイの位置を調節します
ディスプレイの上端が目の位置より下になるように高さを調節し、ディスプレイと目の距離を40cm以上確保します。
ディスプレイが高さを調節できるものであればよいですが、調節できない場合は何か台になるようなものを下において高さを調節しましょう。
ディスプレイの上端が目の位置より下になるように調節するのは、画面を見上げる状態では、目のまわりが緊張し、疲れ目やドライアイの原因になるためです。
ノートパソコンを使用する場合はどうしても目線が下がりすぎて、姿勢が崩れやすいです。
姿勢が崩れないように台などの上に置いて画面の高さを調節すると、作業しにくい体勢になってしまいますので、ノートパソコンスタンドを使用することをオススメします。
アマゾンなどで検索するとたくさん出てきますので、ご自身の仕事環境にあったものを探してみてください。
デスクワークと体のゆがみ
悪い姿勢で日頃のデスクワークが長く続くと、体がゆがみ、そのゆがんだ状態が定着してしまい、肩こりがひどくなってしまいます。
ここでは、体のゆがみについて説明し、デスクワークによってどのように体がゆがんでしまうのかを解説します。
良いゆがみと悪いゆがみ!?
皆さん、「ゆがみ」と聞くとどういったイメージをお持ちでしょうか?
ほとんどの方が「ゆがみ=悪」なのではないかと思います。
実は「ゆがみ=悪」というわけではありません。
なぜかと言うと、ゆがみは人間が体のバランスをキープするために起こる、ある意味必然ともいえる現象だからです。
普段、普通に歩いている時も、座っている時も、体は気づかないうちに重力に対して自然にバランスを取るように調整しています。これを「補正」と呼びます。ゆがみはその補正の結果として起こるのです。
補正は日常的に起こる現象であり、
補正がなければバランスを崩して倒れてしまうでしょう。
そうした意味では、ゆがみがあったとしても、それは体の普通の反応と言えるのです。
十分な睡眠を取り、栄養、適度な運動をすることで多くのゆがみは取り除かれます。これがよいゆがみです。
ところが忙しい毎日を送り、生活習慣が乱れてくると、翌日もゆがみは残ったまま、という状態になってしまいます。
その姿勢でパソコン作業などをしていると、肩や腰などに不具合が出てくるので、体はこれをなんとか改善しようと、さらに補正をかけてバランスを取ろうとします。
こうしてゆがみと補正が繰り返されていくうちに、ゆがみが固定され、体が動きにくい、何をやってもバランスが整わない、という状態になります。これが悪いゆがみに変化したということです。
絞ったぞうきんを想像してみてください。絞ってすぐの状態がゆがみの初期段階です。力を緩めて広げようとすれば、すぐに元に戻りますよね。
一方、絞った状態のまま放置していたら?
ぞうきんは乾燥して、硬くなってしまい、元には戻りにくくなってしまいます。この状態からさらに折り曲げ、ねじりを繰り返していった先にあるのが、悪いゆがみという状態です。
体に悪いゆがみが起こると、その部分の血流が悪くなり、細胞が本来の機能を発揮できなくなります。
細胞に酸素や栄養が渡らなくなり、疲労物質もたまってしまいます。そして痛みやこりが出て、なかなか取れない状態になってしまうのです。
このように悪いゆがみを起こさないように、軽いゆがみのうちにできるだけ早くこれを改善して元の状態に戻すことが肩こりを解消するには大事なことと言えます。
ゆがみやすいのは、どこ?
私たち人間は常に重力を受けながら生きています。さらに2本足で思い頭を支えていますので、この重さが下半身に負担をかけます。
こうした重力の負担を分散させるために、背骨はS字カーブを描いていると言われています。
しかし、多くの人は、
・座ったままのパソコン作業…
・長時間スマートフォンの画面を見ていたり…
・脚を組んで座ったり…
・ハイヒールを履いて体が反りすぎていたり…
と気づかないうちに、日常生活の中で体はゆがみ、姿勢が崩れているものです。
一方で人間はこうしたゆがみを修復・補正しようとする動きを無意識のうちに行っています。
つまり、ゆがみが悪化しないようにバランスをとっているのです。その時に働くのが首(頚椎)、足首(アキレス腱)そして骨盤の3つです。
そのため、姿勢が悪い状態が続くと、体にかかる負担が大きくなりこの3箇所がゆがみが大きくなってしまうのです。
デスクワーカーのゆがみのパターン
デスクワークでパソコン作業の時間が長くなると、良い姿勢を維持しにくくなり、頭の位置が前方に出て姿勢が崩れてしまいます。
よい姿勢でいるときは首の上にしっかり頭が乗っている状態なので、首にそれほど負担はかからないのですが、
頭の位置が前になると、その位置をキープするためには、必要以上に首の筋肉が力を出し続けることになります。こうして首が疲労し、ゆがんでしまうのです。
このような状態が続くと、頭が前に位置している分、重心が前に移動してしまいます。日常生活の中で、人間は重心が前に移動したまま動くことはしません。無意識に前に移動した重心を後ろに引っ張ってバランスを取ろうとします。
その時に主に働くのが足首(アキレス腱)です。
重心を戻してバランスを取ろうとしてアキレス腱の負担が増えてくると、足首周りの筋肉のバランスが崩れ、その結果足首がゆがんでしまいます。
こうして首と足首がゆがみ、その状態が長く続くと、この2つでは補正しきれなくなります。そこで最終的に体のバランスを取るのが、体の中心に位置する骨盤です。
骨盤をゆがませて体のバランスをとるようになると、体の土台がゆがんでしまうようなものなので、肩こりや腰痛が出るだけでなく、内臓にも負担がかかり、様々な不調が出ることも考えられます。
このようにデスクワーカーの方は
首→足首→骨盤
といった順にゆがむ方がほとんどです。
肩こりの原因が肩ではないということが多いのは、こういったゆがみが原因になっていることが多いからです。
デスクワーカーに共通する〇〇の硬さ
当院には多くのデスクワーカーの方が肩こりを訴えてご来院されますが、
そのほとんどの人に見られる症状があります。
それが
右の手首の硬さ
です。
これは、これまでの私の施術経験によるものですが、9割以上の方に見られます。
パソコン作業は、肩や肘はほとんど動かさずに手首や指の細かな動きがほとんどです。
特に右手は、キーボード、マウス、テンキーの操作を全て行いますし、ボールペンなどで字を書くこともあります。
こういったことが影響して、右手首が硬くなることが考えられます。
そしてほとんどの方が特に痛みが出ているわけではないので、この症状に気づいていません。
「痛みがないから別にいいんじゃない?」と思われるかもしれませんが、こうした末端部分の硬さが影響して血液循環が悪くなり、肩こりが出ている方が多いです。
治療に行っているけどなかなか肩こりがなかなか治らない、とお悩みの方は、右手首を疑ってみてください。ここが変わるだけでもかなり改善してくると思いますよ。
デスクワーカーの肩こり対策
ここまで、デスクワークで肩こりになる原因についてお伝えしてきました。
ここからは、デスクワークによって生じる肩こりの対処法について解説していきます。
ストレッチ
自分で日頃から簡単にできるのはストレッチです。
短時間でいつでもできるものなので、お仕事の合間でも行なって頂けます。まずはストレッチから始めてみましょう!
簡単ではありますが、ストレッチはポイントを押さえてやらないと全く効果が出ない場合があるので注意が必要です。
一番押さえて欲しいポイントは、
どこを(どの筋肉を)伸ばしているかを意識すること
これができているかできていないかで効果が全然違ってきます。
現在ストレッチをやっている方はどこを伸ばしているかをしっかり意識して行なってみてください。
どこをストレッチしてよいかわからない方は、過去の記事の中で「肩こり解消ストレッチ」をお伝えしていますので、そちらを参考にしてください。
参考記事:肩こり解消の方法を公開!自分でできる肩こり解消プログラム
寝具を見直す
私がこれまで肩こりの方を治療してきて特に感じるのが
寝具(枕、布団)が合っていない方が多い
ということです。
今回の記事でお伝えしてきたように、デスクワークのお仕事では姿勢が悪くなりやすく、まず首からゆがみが発生します。
このゆがみは質の良い睡眠を取ることで取り除くことができるのですが、寝具が合っていないと、睡眠中にさらにゆがむことになってしまいます。
整体などの施術を受けている人もいると思いますが、整体の役割は
体を整えて、人間が本来持っている自然治癒力を引き出すこと
なので、肩こり・腰痛などの症状は、整体を受けて良くなるわけではないのです。
整体によって本来の自然治癒力が発揮できる体の状態になった上で、質の良い睡眠を取ることで体は良くなっていくのです。
寝具が合っていなければ、整体を受けてもその効果は半減してしまうと言ってもいいくらいです。
朝起きて、疲れが取れていない、体がだるい、といった方は、寝具が合っていない可能性が十分考えられますので、枕やお布団を見直すことをオススメします。
睡眠のことや、枕の選び方については、過去の記事でお伝えしていますので、そちらを参考にしてください。
参考記事:枕難民にならないために睡眠について知っておくべきこと
この記事の中で、私がオススメしている枕が出てきます。
寝ている間に首のゆがみを矯正してくれるものなので、毎日首に負担がかかるデスクワーカーの方にはぜひ使って欲しい枕です。
興味のある方は、当院で体験できますので、お気軽にお問い合わせください。
仕事中に姿勢をリセットする
いくら姿勢が大事だと分かっても、仕事中に姿勢のことばかりは考えられませんよね?
なので、
良い姿勢をずっとキープしようとするのではなく、悪い姿勢がずっと続かないように時々リセットする
と考える方が現実的です。
ではリセットのやり方をお伝えしましょう。
まずパソコン作業を長くやっていると下図のように姿勢が崩れてくると思います。
これを、以下のようにリセットしていきましょう!
①あごを引く
あごだけを引くのではなく、頭全体を後ろにスライドさせるようにしてあごを引きましょう!
②胸を張る
胸を張ることで、前に入っていた両肩が後ろに引かれるイメージで!
③背伸び
お腹を縦に伸ばす意識で背伸びをします!
④リセット完了
ゆっくり腕をおろします
姿勢が悪くなっているなぁと感じたら、呪文のように唱えながらやってみてください!
1日中デスクワークをする時に、ずっと同じ姿勢でいるのか、数回リセットするのかでは体にかかる負担が全然違いますので、これが習慣になれば肩こりの改善にとても効果的ですよ!
まとめ
いかがでしたでしょうか?
デスクワークで肩こりになるのは、悪い姿勢で長時間仕事をすることで、体がゆがみ、その状態が戻らなくなってしまうことが原因です。
悪い姿勢になるのは・・・
長時間パソコンを注視することで、自然に頭部が前に出てしまい、その後だんだんと前かがみになり、背中が丸まってしまうためです。ただでさえ人間は体の構造的に姿勢が悪くなりやすいのに加え、加齢に伴って重力に抵抗する筋力が弱っていくことも影響しています。
仕事環境(椅子、机、パソコン)も大きく影響しますので、自分の体に合った仕事環境を作ることも大切です。
体がゆがみ、その状態が戻らなくなるのは・・・
以下のような経過をたどり、ゆがみが定着してしまうからです。
長時間のデスクワークで姿勢が悪くなる。
→その状態で日常生活を送るようになり、体のゆがみが出てくる。
→1つのゆがみを補正しようとして他の部分をゆがめて体のバランスを取るようになり、ゆがんだ状態が定着してしまう。(多くの方が首→足首→骨盤といった順に体がゆがんでしまい、その結果、肩こりが生じてしまいます)
デスクワーカーの方の肩こり対策としては・・・
ストレッチ
寝具(枕、布団)を見直す
仕事中にこまめに姿勢をリセットする
といったことが、すぐにできる効果的な方法です。
今回は、皆さんが肩のこりや痛みを気にすることなく仕事ができるようになっていただきたいという想いを込めて書かせていただきました。
最後に・・
この記事をスマホで読んでいる方も、パソコンで読んでいる方も、ここまで読んでいただいて姿勢が悪くなっていると思いますので、姿勢をリセットして終わりましょう!
それではご一緒に
「あごを引いて〜」
「胸を張って〜」
「背伸び〜」
「はいっ!!」
最後まで読んでいただきありがとうございました。
P.S.
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これからの時代は、
・医療技術の進歩、
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そういうものによって
平均寿命が伸び、
誰もが100歳まで生きられる時代になる、
と言われています。
一見とても良いことに思えますが、
「不健康でも医療によって長生きできてしまう時代」
とも言えます。
多くの人が、
「無理やり寿命を100歳まで伸ばす」
のではなく、
「100歳まで健康で元気に生きたい」
と思うはず。
しばらく続くであろう
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