こんにちは、久家です。
今回はこれまでの内容を踏まえて、
自分の幸福を定義する
という事をお伝えします。
その前にまず前回の続きから…
前回、
人間関係の悩みは、
「感情」の問題と
「相手との関わり方」の問題があり、
この2つをごっちゃにせず
分けて考えるべきだ
とお伝えし、
「感情」の問題について考えました。
今回は
「相手との関わり方」です。
相手との関わり方とは
相手にどんな心を向けるか
とも言えます。
その時に気をつけるポイントは3つ
①相手の事を判断しない
②過去は忘れる
③相手を「新しい人」と考える
一つずつみていきましょう。
相手の事を判断しない
前々回にもお伝えした事ですが
まず
この世の中の大半のことは判断しなくていい
ということを大前提として知っておきましょう!
ネット上やSNSでの情報に対して
私たちは判断を下しすぎる傾向があります。
これは人間関係に対しても一緒です。
特にマイナスの感情が湧いた時に、
相手をやたらと判断してしまいます。
「嫌なやつだ」
「自分勝手すぎる」
「呆れる」
「いつも同じ事ばかり言って」
「こうなったら絶交だ」
と、結論を出したがる…
実際には
誰が見ても愚かな人はいるものなので
こうした判断が正しい場合もあります。
しかし、意識しておきましょう。
判断はいつも“慢”と隣り合わせだという事を
慢とは以前もお伝えしましたが、
自分の価値にこだわる心
「自分は正しい」
「偉い」
「優れている」
など肯定しすぎたり、
逆に
「自信がない」
「どうせ失敗するに決まってる」
「自分はダメな人間だ」
など自分を否定しすぎる
こういった心理の事を言います。
多くの場合、判断することで
「自分は正しい」と確認したり
相手に対して
優越感を覚えて
気持ち良くなったりしているわけです。
大切なのは
心に苦しみを溜めないこと
判断することで
相手との反応の応酬になり
「苦しみ」という反応が起これば
どんな幸福も台無しになってしまいます。
しなくていい判断はしない方がいい
判断には、
さまざまなマイナスがあることを
知っておきましょう!
過去は忘れる
相手とどう関わるかで
もう一つ大切なことは…
過去を忘れること
過去を忘れるとは
「記憶を相手にしない」
という事です。
人は過去の出来事を
いつまでも覚えていて
相手に対しても
その記憶を通して
向き合ってしまいます。
その記憶が
「またか」という反応とともに
新しい怒りを誘発するのです。
いつまでも過去を引きずっているのは、
記憶に反応している状態。
例えば、
友人と言い争った場合…
最初の怒りの対象は友人ですが、
その場を離れてもなお
相手のことが頭から離れず、
むしゃくしゃして…
モヤモヤして…
イライラして…
そんな状態が続いているとしたら、
その原因は友人ではなく、
自分の中の「記憶」です。
過去を思い出して、
記憶に反応して
新しい怒りを生んでいる。
これがいつまでも怒りが消えない理由です。
この怒り、
「相手は関係ない」のです。
誰でも過去の嫌な記憶が蘇ることはあります。
それを引きずっている人も多いでしょう。
もし嫌な過去の記憶が蘇ったら、
その記憶への自分の反応を見るようにしましょう。
「これはただの記憶なんだ」
「記憶に反応している自分がいる」
と、相手は関係ないと冷静になって
感情を鎮めるようにしましょう!
相手はいつでも「初めて会う人」
これは、
過去を忘れるということとも
共通する部分もあるのですが
「相手を新しい人と考える」
ということです。
「無常」
という言葉をご存知でしょうか?
人も心もうつろいゆくもの
という意味です。
今、目を閉じて
「一つの事」だけを
考え続けようとしてみてください。
仕事、家族、趣味…
なんでも構いません。
スマホのタイマーを
3分にセットして
やってみましょう!
タイマーがなった時、
「何を考えているか」
確認してみてください。
おそらく
タイマーをセットした時とは
違うことを考えているはずです。
心理学では、
心は1日に「7万個」想念を思い浮かべる
と言われています。
1.2秒に1個の思い
です。
心というのは、
それぐらい動いているもの。
無常とはこういうことです。
心が無常なら、当然人も無常です。
私たちは、当然のように
自分も相手も
「昨日と同じ人物」
だと思っています。
名前、仕事、家族、住んでいる場所
そういったものは同じかもしれませんが、
「心が変わっている」
と考えれば、
別人と見ることができます。
私たちは過去の記憶から
「私はこんな人間だ」
「あの人はこういう人だ」
と判断をするので
互いに変わらないあの人
として関わっているのです。
しかし、それは思いこみ。
本当は
常に別の心の状態の別の人
なのです。
自分も…
相手も…
心は変わり続けています。
心は1日に7万個の想念を思い浮かべるのですから。
人は互いに変わり続ける心で
いつも新しく向き合っている。
こう理解すると、
相手は常に新しい人となります。
「以前、あの人にこんな事をされた」
「あの人は昔、こんな事を言っていた」
というのは、こっちの執着。
たとえそれが事実だったとしても、
今は別の心の状態の別の人、
全く新しい人として向き合うことだってできるのです。
関係がうまくいっているなら、
こんな事を考える必要はありません。
しかし、
家族、友人、職場…
そういった環境の中で、
ずっとうまくいっていない関係
うまくいっていたけど、
悪くなってしまった関係
というのは誰にでもあるもの。
そういう関係の相手こそ
「新しい人として向き合う」
ことができると、いいかもしれませんね!
難しいことですが、
もし現状のままで苦しむだけなら…
それなら思い切って、
新しい人として向き合ってみてはいかがでしょうか。
欲は生かし方次第!
人は誰でも
「幸せになりたい」
と思うものです。
幸せというものを
心の状態で定義するなら
幸→快
不幸→不快
という見方ができます。
快とは…
喜びや楽しさ
を感じている心の状態
不快とは…
怒り、怖れ、不安、不満
などを感じている心の状態
です。
赤ちゃんは、
心地よければ笑うし、
気持ち悪ければ、泣きますよね。
人間は生まれてすぐから
快か不快かの反応をしているのです。
人間の心の状態は二者択一です。
私たちの人生は
快と不快の間を
行ったり来たりしながら
進んでいくものなのです。
このことを前提とすると、
幸せになりたいなら…「快の反応」を大事にする
不幸になりたくないなら…「不快な反応」をしない
これがシンプルなルールと言えます。
では、
「快の反応を大事にする」
とは具体的にはどういうことでしょうか?
人間が快を感じるのは
欲求が満たされた時です。
なので
幸せになるためには
欲求を素直に、否定することなく満たしてあげること
が大切です。
美味しいものを食べる
快適な睡眠をとる
家族・友人と楽しく過ごす
趣味や娯楽を楽しむ
など
美味しい!
楽しい!
気持ちいい!
といった反応につながることを
積極的に行いましょう!
「欲は捨てるべきだ」
という人もいれば、
「欲は大事にするものだ」
という人もいます。
それぞれ意見はあると思いますが、
「快の反応を大事にする」と考えれば、
欲も活かし方次第です。
たとえば、
承認欲(認められたいという願い)であれば、
仕事で評価されたい
人に感謝されたい
褒められたい
と願うことが
やる気を刺激してくれるなら、
その欲求を否定する必要はないと思います。
もしあなたの中に
やってみたい
チャレンジしたい
と思うことがあるなら、
その欲求は大切にするべきです。
その動機が
「お金を稼ぎたい」
「人より上に立ちたい」
「競争に勝ちたい」
のような煩悩であっても…
目指すことに「快」があるなら、それは否定されることではありません。
ただし…
これだけは気をつけておきましょう。
欲求が幸せにつながるのは、
「快」を感じられる場合だけです。
欲が膨らみすぎて、
焦りや不安、
「結果が出ない」
「頑張っても認めてもらえない」
と言った不満になってしまう場合は、
その欲求は一旦手放した方がいいでしょう。
明らかに「不快」を感じているので。
欲に駆られて不快を感じている姿と
欲を大切にして快を感じている姿は
全くの別物です。
欲求を生きるエネルギーに変えて
「快」を感じる生き方が合理的なのです。
自分の幸福を定義しよう!
いかがでしたか?
ここまで6回にわたって、
「幸福」についてお伝えしてきました。
もちろん何が幸福かは
人それぞれで
10人いたら10通りの幸福の形がある
と思いますが、
心理学の世界では、
幸福が次のように定義されています。
幸福=【快楽】×【意味】×【没頭】
幸福は【快楽】、【意味】、【没頭】の
3つの項の掛け算で達成される
という事です。
大事なのは、
3つの項の掛け算だということ。
快楽ばっかりで他がゼロだったら、
幸福度はゼロです。
快楽と意味はあるけれども、
何にも没頭していなかったら、
幸福度はゼロです。
どこかの項がゼロになったら幸福がゼロになる
という理解が大切です。
幸福になるとは、
これら3つの項を高めていくこと。
そのための土台が
ここまでお伝えしてきた
「苦しみを選択しない生き方」
なのです。
誰だって苦しむことは当然ありますし、
人間の成長を考えた時、
必要な苦しみもあると僕は思っています。
その苦しみが
自分にとって意味があり、(意味)
がんばることによって、(継続)
自分の喜びにつながるもの(快楽)
であるなら、
それは幸福につながるものなので、
選択すべき苦しみだと思います。
しかし、そうではないなら、
それは選択しない方がいいでしょう。
幸福=【快楽】×【意味】×【没頭】
を自分に当てはめて考えてみてください。
そうして
自分にとっての幸福を定義しましょう!
そうすれば、
選択しなくていい苦しみは
自ずとわかってくるものです。
苦しみを選択しない生き方をして
幸福になるための土台を作ること
これが幸福になるために
まず必要なことだと僕は思っています。
その上で、
欲を大切にして快を増やしていけば、
幸福度はどんどん大きくなっていくのではないでしょうか。
これまでお伝えしたことを
全て実践するのは非常に難しいです。
しかし、
できそうな事からでもいいですし
できなさそうなところからでも構いません。
少しずつ実践してみてください。
僕自身、まず実践したのが、
「自分は正しい」から離れる
承認欲が強いあまり
しなくていい判断ばかりしていたのでしょう!
“慢”という心の病気に
かかっていたのかもしれませんね。
「自分は正しい」を手放しただけで、
しなくていい判断が減り、
無駄な反応が減り、
随分楽になりました。
人間の行動も考え方も
99%以上は習慣とも言われます。
ということは、
生き方=習慣です。
今回お伝えしてきたことが
1つでも2つでも習慣化できれば、
苦しみを選択しない生き方が
できるようになっていくということです。
ぜひ、習慣化して
幸福な人生を手に入れていただけたらと思います。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
久家
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