誰もが改善すべき習慣〜間違った呼吸が体の動きを悪くする〜

こんにちは、久家です。
 
前回、
「習慣」というものが
健康な体を作るためにいかに大事なものかを
詳しくお伝えしました。
肩こり・腰痛は習慣?生活習慣があなたの健康を決める!

「習慣」にフォーカスする意味を
分かっていただけたでしょうか?

新しい習慣を作るための方法は
ご来院中の患者さんたちには
お伝えさせて頂いていますが、
やり方を覚えるだけでなく、

「なぜそれをやるのか?」を理解した上でやってほしい

そういった想いが僕にはあるので
こうやって記事にして
配信しています。
 
今回から
誰もが改善に取り組むべき習慣
についてお伝えします。

現代人は正しく
「呼吸」ができていない

健康を考える上で
大事な習慣といえば…
運動、食事、睡眠
というのは多くの人がもうご存知とは思います。
 
その中でまず取り上げたいのが
「運動」です。
 
運動については、

「どんな運動をすればいいですか?」
「有酸素運動と無酸素運動どっちがいいですか?」
「筋トレのメニューはどれがいいですか?」

みたいなことをよく聞かれますが、
今回はこういったことではなく、
もっと根源的な運動です。
 
既に運動をしている人も…
全く運動をしていない人も…
誰もがすでに習慣化している運動
 
それは…

「呼吸」です。
 
そしてこの呼吸
ほとんどの人が正しくできていません。

正確にいえば
正しい呼吸を忘れてしまっているんです。
 
正しい呼吸のやり方なんて
教わることはありませんよね。
無意識にやるものなので。
 
そもそも
呼吸を運動として認識している人は
ほとんどいないと思います。
 
現代人はこの呼吸という運動を
正しく行えなくなっています。

だから、
肩こり、頭痛、腰痛、冷え性、猫背…
などなど様々な体の不調が出てくるんです。
 
そこで今回から
皆さんに正しい呼吸を取り戻して頂くために
「呼吸」をテーマにして
お伝えして参ります。

肩こりの原因は呼吸⁉︎

呼吸って毎日どれくらいやっているかご存知ですか?

2万回です。
 
って事は、

1年間で730万回(2万×365日)

人生100年時代になってくることを考えたら、

生まれてから死ぬまでに
7億3000万回

 
これだけの数をやる運動って
他にはないですよね。
 
もし1回1回の呼吸が
間違っていたらどうでしょうか?
 
とんでもないダメージになります。
これからの近い将来を考えても
間違った呼吸のまま、
10年、20年、30年…と生きていくと
体中に不調がくる事は
容易に想像できるのではないでしょうか。
 
こう考えると、
実は呼吸が一番、体にダメージを追わせているものではないか?
って思うわけです。
 
呼吸をメインで行うのは…

「横隔膜」

横隔膜が下がることによって
中の圧力が変化する、
それによって肺が膨らむから
空気が吸えるんです。
 
息を吸うから
肺が膨らむのではありません。
 
横隔膜を下げて
肺が膨らむから空気が入る。
横隔膜を上げて
肺が縮むから息が漏れる。
これが呼吸です。
 
呼吸のメインは横隔膜なのですが、
横隔膜だけでやると
負荷が集中しすぎてしまいます。
そこで
首、胸、肩甲骨周りの筋肉が
サブ的に働き、横隔膜を助けます。

 
現代人の呼吸の
何が問題かと言うと…

メインとサブが逆転している

ということです。
 
横隔膜がほとんど動かないまま
首、胸、肩甲骨周りの筋肉で
一生懸命肋骨を持ち上げることで
酸素を入れようとしているのです。
 
横隔膜が下がることで
中の圧力が変化するべきなのに
横隔膜が下がらないから
肋骨を持ち上げて
中の圧力を変化させようとするのです。
 
1日約2万回する呼吸に
メインで使う必要のない
首、胸、肩甲骨周りの筋肉を
ずっと使っている状態。
 
これらの筋肉からしたら、
自分の仕事を一生懸命やりながら
他人の仕事もその人以上に頑張っている
そんな状態です。
 
こんな状態が毎日毎日…
3年、5年、10年と続けば
当然疲弊してきますよね。
 
その結果が「肩こり」です。
 
肩こりを繰り返してる人は
ほぼ例外なく
正しく呼吸ができていません。
 
肩こりを根本的に改善したければ…
マッサージを受けるよりも
呼吸のトレーニングをして
横隔膜がガッツリ動くようにする方が
断然効果的です。

効率の良い動きとは?

運動というものを考える時に
「いかに効率的に体を動かせるか」
がとても重要です。
 
人間の動きは
だいたい12のパターンに分けられ、
その組み合わせによって
いろんな動きが可能になります。

寝転がる
寝返る
這う
転がる
しゃがむ
立つ
歩く
方向転換
片足で立つ
片足で跳ぶ
走る
両足で跳ぶ


これ、
よく見ていただくと分かると思いますが
赤ちゃんが動作を獲得していく過程です。
 
人間の動作のパターンは
これに分解できるということです。
 
僕たちは
オギャーと生まれてから
成長する過程で
これらを上から順に
1個ずつ獲得してきました。
 
そしてこれらを組み合わせることで
いろんな複雑な動きが
できるようになってきたわけです。
 
しかし
正しく動けているのは

小学校に上がるぐらいまで…
 
それから大人になるにつれて
生活習慣により
間違った動作(代償動作)をしすぎて
どんどん正しく動けなくなっている
というのが現実です。
 
小さいお子さんがいる
お父さん、お母さんがよく
「疲れさせないと夜寝てくれない…」
「うちの子は体力があり余っていて…」
といったこと言いますが、
あれって
子供に体力がめちゃくちゃあるわけではありません。
 
あんな小さい体で
大人よりもたくさんのエネルギーを
生んでいるわけがありませんよね。
 
体力があるわけではなくて、

子供の動きって
エネルギー効率が良すぎるんです。

エネルギーの量ではなく…
「効率の良さ」なんです。
 

子供が疲れないのは
エネルギー効率がものすごくいいから。
そして
それを実現させているのが
代償動作のない効率的な動きです。
 
それに比べて大人は…
効率がどんどん悪くなっていって
1日中疲れている人が多いですよね。
寝ても寝ても疲れている…
 
体力ももちろん必要ですが、

「効率的な動きを取り戻してエネルギーロスを減らしていく」

これがとても大事な考え方です。
 
効率な動きを実現するための
1番の基本は
先ほどご紹介した
12のパターンの1番目

「寝転がる」

これをとり戻すだけでも
だいぶん効率の良い動きに戻ると思います。
 
そして
これに必要なのが正しい呼吸です。

正しい呼吸が大前提

ここで言う
「寝転がる」とは
赤ちゃんが仰向けでアブアブしている
あのイメージです。
 
あれも運動なんです。
そして
人間の動きは
この運動を覚えることから始まります。
 
「寝転がる」という動作は
現代人の多くはできないと思います。
 
赤ちゃんって
仰向けになって手足を上げたまま
アブアブやっていますが、
あれ、ずっとやっていますよね。
 
同じ動作を大人がやると
程なく疲れてしまうと思います。
なぜ大人は疲れるのでしょうか?
 
手足を支えることを
手足に頼ってやっているからです。

 
赤ちゃんは
まだ全然筋力がないので
手足の力で手足を上げていないんです。
これが「寝転がる」ということです。
 
では赤ちゃんはどうやって
あの姿勢を保持できているのか?
 
それが「呼吸」です。
 
赤ちゃんは手足の筋力ではなく、正しく呼吸をすることであの姿勢を保持しています。
 
仰向けに寝転がる姿勢っていうのは
正しい呼吸を
身につけるための訓練として
赤ちゃんに用意されているものなんです。
 
大人は呼吸が正しくできなくなっているから
赤ちゃんのあの姿勢ができないんです。
正しく呼吸ができれば大人でも
あの姿勢を何分も保てるはずなんです。
 
呼吸が乱れることが一番疲れます。
呼吸の乱れは
エネルギーを大きくロスするんです。
 
1分間歩くのは簡単だけど
1分間息止めて歩くのはきついですよね。
極端な例ですがそれと同じことです。
 
正しく呼吸ができるということは、あらゆる動作を効率良く行うための大前提なんです。

いかがでしたか?
 
正しい呼吸を習慣にする意味を
分かっていただけたでしょうか。

効率的な動きっていうのは
エネルギーの消費が少ない動きです。

1のエネルギーで
10進むのか、100進むのか、
当然100の方が効率が良いわけです。

赤ちゃんは大人の
何百分の一のエネルギーで
同じくらい進んでいる場合もあるでしょう。
そういった意味では
ものすごい効率の良い動きをしている。

赤ちゃんの動きは
本来の動きに近いわけなので
そういう観点で動作を考えていくと、
どんどん動きの効率が良くなっていくと思います。

運動をするっていうのは
体力や筋力の最大値を上げる効果はあるけど
その時のエネルギーは沢山使うわけです。

間違った動作パターンで
運動をしていたら
どんどんエネルギーのロスの方が大きくなって
やればやるほど
赤字になっていく可能性が高くなります。

多くの大人がそんな状態なんです。

それを改善するための
最初の1歩として
呼吸の改善に取り組んで頂けたらと思います。

今回も最後まで読んで頂きありがとうございました。

久家

福岡市西区の姿勢矯正専門整体院ベストフォームについて

ベストフォームは、福岡市西区で姿勢矯正に特化した施術を行なっている整体院です。
完全個室・完全予約制なので、施術中に他のお客様と顔を合わせることのないプライベート空間で、人目を気にせずリラックスして施術を受けていただけます。
毎回院長である私が担当し、体の状態、症状の経過をしっかりと把握して、患者様一人一人の悩みと真剣に向き合い、責任をもって施術させていただきます。
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このコラムを書いた人

福岡市西区の整体ベストフォーム 代表久家陽介

経歴

  • 出身地:福岡市西区
  • 出身校:修猷館高校ー九州大学ー九州大学大学院
  • 大学卒業後、企業に就職。その後転職しメディカルトレーナーの資格を取得。大阪、兵庫、福岡で10年間整骨院に勤務。
  • 2014年Best Formを開院。パーソナルトレーニングの指導、野球チーム(中学、高校、大学)の専属トレーナーとしての活動経験もあり、症状の改善だけでなく、健康づくり、アスリートの故障予防やパフォーマンスアップにも精通している。

メッセージ

人生100年時代を健康に生きていくためには、自分で情報を取捨選択して、「自分の健康を自分で作る」能力が必要不可欠になります。だからこそ整体で症状を改善するだけでなく、患者さんたちが自分の健康を自分で作れるようにサポートをする、これが僕ら整体師が担う重要な役目だと考えます。
当院のコンセプトは「健幸づくり」。患者様一人一人に、健康を当たり前にして幸せな人生を送って頂きたい、そんな想いを込めて仕事をさせて頂いています。
ご来院中の患者様、そしてこれから出会う方々とのご縁に感謝して、一人でも多くの方を「健幸」に導くために邁進して参ります。どうぞよろしくお願い申し上げます。

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