体幹トレーニングは腹筋、背筋を鍛えるものではない!

こんにちは、久家です。
 
前回、
現代人が正しく呼吸ができない理由を
お伝えしましたが、
あなた自身の呼吸はどうでしたか?
呼吸を正すカギは「横隔膜」〜現代人が正しく呼吸できない理由〜
 
当院では患者さんたちに
正しい呼吸を
効率的に習慣化して頂くために
以下の3つをお伝えしています。

・正しい呼吸法
・正しい腹圧の入れ方
・日常動作につなげる体幹トレーニング
 
これらをこのコラム内で
どれだけ的確にお伝えできるかは
分かりませんが、
精一杯お伝えしていきますので
ぜひこの機会に
正しい呼吸を身につけてくださいね。
 
今回は
世間一般で最も誤解されている
「腹圧」
についてお伝えします。

腹圧は腹筋ではなく
呼吸で高めるもの

ネットやYouTubeで調べれば、
たくさん出てきますが、
「腹圧」というものは
最も誤解されている単語の1つなので
注意が必要です。
 
指導者でも
間違って理解している人が
非常に多い。。。
 
腹圧という言葉からは
腹筋に力を入れて高める
といったイメージを持ってしまいますが、

腹圧は腹筋によって高めるのではなく呼吸によって高めるものです。
 
腹圧を高めた状態っていうのは
横隔膜をグゥーと下げていって
360度お腹の圧が高まっている状態、
腹筋の中の圧が高まっている状態です。
 
このためにはむしろ
腹筋は柔らかくある必要があります。
 
腹筋がガチッと固まっていると
空気が入っていかないので
呼吸が深くなりません。
 
腹筋が柔らかいままの状態で
息をどんどん入れていって
お腹の中の圧を高めていった状態
 
これが腹圧が高い状態です。

体幹トレーニングとは?

この腹圧が高い状態を
維持したまま行うのが
体幹トレーニングです。
 
体幹トレーニングと聞くと
腹筋や背筋といった
体幹を鍛えるためのものって思いますよね?

そして
実際そう指導する人が多いのですが…
 
体幹トレーニングは
実際に何を鍛えるためのものかというと、
体幹ではありません。
 
体幹トレーニングは体幹を鍛えるものではないのです。

つまり
腹筋が強くなったり
背筋が強くなったりするものではない
ということです。
 
腹筋と背筋を鍛えたかったら
その筋力トレーニングをすればいいわけで…
あえて体幹トレーニングのような
変な姿勢を30秒〜1分
耐える必要はないんです。
 
体幹トレーニング自体、
腹筋、背筋を鍛えるのに
効率の良いものでもないわけで。。
 
体幹トレーニングは
何を鍛えるためのものかいうと…
呼吸です。
 
正確に言うと、

いろんな姿勢をとっても呼吸が乱れない状態、腹圧が抜けない状態っていうのを鍛えているわけです。

これが体幹トレーニングです。
 
体幹トレーニングの時に
ギュッとお腹に力を入れてしまうと
腹圧が入らないんです。
筋肉を固めてしまうと
横隔膜が下がらないので。
 
だからむしろ
「お腹をリラックスして」
が正しい指導です。
「力まないで、
 ハイ息吸って〜
 お腹の圧を高めて〜」
ってやるのが体幹トレーニングです。

代償動作が体の不調を招く

腹圧を高めることが
できるようになると
手足を自由に動かせるようになります。
 
腹圧が入っていない状態だと
手足の運動に
体が引っ張られてしまうんです。


手足を動かした方に
そのまま体ごと流れていってしまう…
 
腹圧がしっかりと入っていれば
体幹をビタッと固定できるから
手足を分離して動かせるわけです。
 
腹圧が抜けてる状態では
正しく手足を分離させて
動かすことができないのです。
 
例えば
真っ直ぐに立って
右腕を横から上げる動作。
 
腹圧が入っていないと
腕の動きにつられて
体幹がブレてしまいます。
 
これは自覚できないレベルで
結構起こっています。
 
でもブレるわけにいかないから
腕を上げる時に使う必要のない筋肉で
ブレた体幹を元に戻そうとするんです。
これが代償動作です。
 
どこに代償動作が出るかは
人それぞれですが、
右脚の筋肉を使って戻しているとすると
腕を上げる度に
右脚の筋肉が
無駄に使われていることになります。
 
そうすると
筋膜が癒着してきて…
動きが悪くなって…
エネルギーがどんどんロスされていく…
さらに
脳はよくやることに最適化されるので
代償動作を繰り返せば
それを脳は正しい動きと誤解します。
 
代償動作の動きでしか腕を上げることができなくなっていくのです。
 
こんな動作を繰り返していれば
肩がおかしくなって…
脚がおかしくなって…
腰がおかしくなって…
となっていくわけです。
 
慢性的な肩こり、腰痛、膝痛の人、
スポーツをする人であれば、
同じ故障を何度も繰り返す人なんかは
大抵…

自分では気づかない代償動作が潜んでいます。
 
こういった
代償動作を起こさないためには
腹圧がしっかり入る必要があって、
体幹を腹圧で安定させて
手足を分離して
動かせる状況ができないと
正しい動きはできなくなります。
 
つまり
腹圧が低いと
手足を自由に動かすためには
エネルギーロスの大きな
何らかの代償動作が必要となるのです。
 
極端な話に聞こえるかもしれませんが、
指1本動かすのだって腹圧は必要です。
腹圧が抜けていると
指1本動かす度に
何かの代償動作が入ってしまうんです。
 
それが全部エネルギーのロスになる。
 
運動というものは
腹圧が高まることによって
開始されます。
 
決して
手を動かしたいからと言って
手だけを動かしているわけではないのです。

 
まず腹圧が適切に高まったことによって
手足を分離して動かせるようになる。
 
多くの動きは
中心から末端に向けて動くものの方が
効率がいいです。
 
筋肉の大きさを見てもわかりますよね。
中心にいくほど大きく
末端にいくほど細かな筋肉になっていく。
 
中心で生み出した大きな力を
末端に伝えるようにできているんです。
 
末端の小さい筋肉だけで
一生懸命動かせば、
どんどんきつくなってしまいます。
 
正しく体を動かすためには
日常動作であれ、
トレーニングであれ、
スポーツの動作であれ、
腹圧は絶対に必要なものなのです。
 
ぜひ腹圧の入れ方を身につけて
体に負担のない
正しい動きを手に入れて欲しいと思います。

今回も最後まで読んで頂きありがとうございました。

久家

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このコラムを書いた人

福岡市西区の整体ベストフォーム 代表久家陽介

経歴

  • 出身地:福岡市西区
  • 出身校:修猷館高校ー九州大学ー九州大学大学院
  • 大学卒業後、企業に就職。その後転職しメディカルトレーナーの資格を取得。大阪、兵庫、福岡で10年間整骨院に勤務。
  • 2014年Best Formを開院。パーソナルトレーニングの指導、野球チーム(中学、高校、大学)の専属トレーナーとしての活動経験もあり、症状の改善だけでなく、健康づくり、アスリートの故障予防やパフォーマンスアップにも精通している。

メッセージ

人生100年時代を健康に生きていくためには、自分で情報を取捨選択して、「自分の健康を自分で作る」能力が必要不可欠になります。だからこそ整体で症状を改善するだけでなく、患者さんたちが自分の健康を自分で作れるようにサポートをする、これが僕ら整体師が担う重要な役目だと考えます。
当院のコンセプトは「健幸づくり」。患者様一人一人に、健康を当たり前にして幸せな人生を送って頂きたい、そんな想いを込めて仕事をさせて頂いています。
ご来院中の患者様、そしてこれから出会う方々とのご縁に感謝して、一人でも多くの方を「健幸」に導くために邁進して参ります。どうぞよろしくお願い申し上げます。

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