睡眠不足、自律神経を理解して不眠を解消しよう!

こんにちは、久家です。

当院には、
「寝つきが悪い」「眠りが浅い」
といった人から
「夜中に何度も目覚める」「眠れない」
といった人まで、
睡眠に悩みを抱える方々がご来院されます。

話を聞いていると、
ほぼほぼ皆さん
寝る直前までスマホを見ています。

寝る直前にスマホを見てしまうと、
交感神経が優位になり
脳が覚醒してしまうため、
寝つきが悪くなったり、
眠れているとしても
質は相当悪くなります。

なので

「寝る前のスマホを控えてみましょう」
とアドバイスさせて頂くのですが、
ほとんどの人が
「それは無理」と即答します。

「眠れない」と悩んでいる人でさえもです。

スマホに依存している
と言ってしまえばそれまでですが、
睡眠不足や自律神経の乱れで、
どれだけ体が影響を受けるかを
全く理解していないから、
寝る前に平気でスマホを見れるんだ
と最近僕は思うようになりました。

そこで今回は、
「睡眠不足」「自律神経」
についてお伝えします。

今回の内容を知っても、
寝る前にスマホを見ていたら
あなたは相当なスマホ依存症かもしれませんよ。

それでは始めて参りましょう!

睡眠意識が世界一低い国「日本」

日本は睡眠時間世界ワースト1

日本人の平均睡眠時間は
「7時間22分」
これ長いですか?
それとも短いですか?

この数字、
2018年のOECDの調査によるものですが、
平均睡眠時間の国際比較では、
長年、短時間睡眠を競い合っていた
韓国をぶっちぎっての
世界ワースト1の数字なんです。

OECD加盟国の平均睡眠時間は…
「8時間25分」
その差は1時間03分にも及びます。

他の国々が
どれくらいの睡眠時間かというと…

・韓国(7時間41分)
・中国(9時間02分)
・フランス(8時間33分)
・イギリス(8時間28分)
・スペイン(8時間33分)
・アメリカ(8時間51分)

この数字をみてどう感じましたか?

もちろん国によって
文化の違いはありますが、
それにしても
こんなに世界の国々と差があるとは…

ヨーロッパ諸国は
「自分の人生を楽しむ」という
文化というか、哲学というか、
そういったものが
睡眠時間にも影響しているように思います。

仕事とプライベートをしっかり分ける文化で、
仕事が終わったらすぐに職場から離れ、
家でゆっくり過ごす時間を作る。
そんなイメージがあります。

「仕事は人生の一部であり、全てではない」
と考えている人たちは、
自分の人生を楽しむことが最優先なので、
潜在的に
「寝不足で辛かったり、病気になることは避ける」
といった意識を持っているのかもしれません。

また
そのような考え方だからこそ、
生産性も向上しているのではないでしょうか。

アメリカに関しては
睡眠に対する意識が高く、
学校などで
睡眠を学ぶ機会もあるそうです。

パワーナップ(積極的仮眠)
の文化もあります。

最近では、
「ハイパフォーマンスのビジネスマンほど夜しっかり眠る」
というムーブメントが起きているとのこと。

仕事中に寝不足で
集中力が途切れてしまうことは、
「カッコ悪いこと」
とされているのです。

また
寝酒(ナイトキャップ)も
日本人より少ないです。

それは、
寝れなくなった時に
寝酒で紛らわすのではなく、
きちんとカウンセリングを受けるからです。

睡眠意識については日本と真逆の傾向と言えます。


睡眠時間を削る日本人

では日本人は
なぜこんなに睡眠時間が少ないのでしょうか?

よく言われるのが
インターネットやスマホの普及ですが、
それは他の国でも同じことですよね。

考えられる理由の1つは、

社会の倫理観の問題。

日本には昔から、
睡眠時間を削って
働いたり勉強したりするのが美徳
というような価値観が
蔓延しているように思います。

夜遅くまで残業する…
長時間練習する…
深夜まで勉強する…

働き方改革や
何でもすぐ「ブラック」と
呼ばれるようになったことで、
昔ほどではないにしても
根強く残っている気がします。

何かを長時間行うことを
全て悪とは思いませんが、
その時間を確保するために
睡眠時間を削るのは、
本末転倒ではないでしょうか。

昔、受験では
「四当五落」(しとうごらく)
などと言われたものです。

睡眠時間を
4時間程度に削った者は合格でき、
5時間以上寝ているような者は不合格になる、

という意味です。

さすがに今では
あまり聞かれなくなりましたが、
このぐらい
「一心不乱にやるのがかっこいい」
と考えている人はまだいるように思えます。

「早起きは三文の徳」
ということわざがあります。

この意味を
朝早く起きればいいことがある、
くらいに捉えてしまうと、
睡眠時間を削ることになるでしょう。

睡眠時間を削って早起きしても何もいいことはありません。

睡眠時間を確保した上で
早起きする生活習慣を作るからこそ
いいことが起こるんです。

そもそも睡眠時間を削ってまで
早起きするような生活が、
長続きするはずもありません。


こうやって見ていくと、
どうも日本人は昔から
時間を作るために
真っ先に削るものが
「睡眠」
になっているように思います。

こうした社会の風潮が
睡眠不足に拍車をかけた結果…
ぶっちぎりの睡眠時間世界ワースト1
になっているのではないでしょうか。

何かのために睡眠を削るのではなく、睡眠のために何かを削ってみてはいかがでしょう?

削れるものは
いくらでもあると思いますよ。

睡眠不足の日本の未来は大丈夫?

「日本の子供の睡眠時間は世界一短い」

この事実をあなたはどう思いますか?

この事実を知らない人は
全体の70%弱。

事実、詳細を知っている人は
全体の5%
という調査結果があります。

日本人の睡眠時間は
ぶっちぎりの世界ワースト1
とお伝えしましたが、
その影響が子供にも大きく出ている
と考えて間違いないでしょう。

子供に推奨される睡眠時間は…

3~5歳で10~13時間
6~9歳は9~11時間

日本の子供の実際の睡眠時間は、
ほとんどの年齢で、
推奨される睡眠時間に1〜2時間足りていない
ことが分かっています。

その他にも…

3歳以下の子供の睡眠時間は、
昼寝と夜寝を合わせても、
日本は調査した国の中で最も短い

3~15歳の日本人の睡眠時間は、
欧州における推奨睡眠時間レンジの最下限、
あるいは
それ以下の危険域にある

ということが
海外の調査で分かっているそうです。

睡眠不足は
健康面だけでなく様々な能力の発達に
悪影響を及ぼします。

今の子供たちが大人になる頃には、
間違いなく今以上に
グローバルな社会になっている…

そんな中で果たして日本人はやっていけるのか?

最先端の教育が大事かもしれませんが、
どんな教育を受けるにしても、
健康な体でいることが大前提だと僕は思います。

世界ワースト1の睡眠時間というのは、
言い換えれば
僕ら日本人は睡眠に対する意識が世界で1番低い
ということです。

どれほど影響してくるかは
未来にならないとわかりませんが、
悪い方に影響するように思えてなりません。。

睡眠不足があなたの体を蝕んでいく…

睡眠不足が寿命を短くする

睡眠不足の害は、
密かに体の奥深くにまで
侵入していきます。

睡眠が足らなくなると
体中の組織や臓器が影響を受けます。
少しでも睡眠不足の兆しがあれば、
無傷で逃れられる体の部位は存在しません。

蛇口が壊れて
家中に水が溢れ出すように、
睡眠不足の害も体の隅々まで浸透し、
さらにはDNAにまで影響を与えるのです。

大規模な疫学研究において、
合わせて数百万人を
数十年にわたって追跡した
膨大なデータが存在し、
その全ての研究に共通するのが

「睡眠時間が少ないほど寿命も短くなる」

という結果です。

先進国で
死因の上位を占めるのは、
・心臓病
・認知症
・糖尿病
・ガン
といった病気で、
その全てで睡眠不足との関係が指摘されています。


睡眠不足が交感神経を優位にする!

睡眠不足が
体にダメージを与えるメカニズムは様々ですが、
その黒幕は…

「交感神経」

交感神経とは、
副交感神経と共に
自律神経を構成している神経で、
その役割は

「体を活性化させ、興奮させること」

身に危険が迫ったりしたら、
「戦うか、逃げるか」の
ストレス反応を引き起こします。

全身の機能を統率していて
・呼吸、
・免疫機能、
・ストレスホルモンの分泌
・血圧
・心拍数
などは全て交感神経の支配下にあります。

交感神経が優位になることで起こる
急性のストレス反応は、
数分から数時間で消えてしまいます。

本当に身の危険が迫っているのであれば、
この反応は役に立ちます。

しかし、
ずっと交感神経が優位な状態が続くと、
命に関わる危険が出てくるんです。

「命に関わるなんて大袈裟すぎる」
と思われるかもしれませんが、
交感神経が優位な状態とは、
野生のライオンを目の前にした
「戦うか、逃げるか」の危機的状況が
ずっと続いているようなもの。

こんな状況にずっとさらされていたら、
体がおかしくなるのは
容易に想像できると思います。

ここ半世紀の間で
睡眠不足が人体に与える影響を調べた研究は、
ほとんど同じ現象を観察していて、
それが
「交感神経の過活動」です。

睡眠不足の状態が続く限り、体はずっと「戦うか、逃げるか」モードに入っているということです。

普通の生活で自律神経が乱れる現代人

この睡眠不足による
交感神経の過活動が引き金となって、

まるでドミノ倒しのように全身の健康がむしばまれていきます。

最初に倒れるドミノは、
心拍数を抑える機能で、
常に心臓がドキドキしている状態になります。

心拍数が増えると、
血管に送り出される血液量も増え、
血圧が上昇し、
それと同時に
ストレスホルモンである
コルチゾールも増加します。

コルチゾールが多い状態になると、
血管が収縮しさらに血圧が上昇…

さらに追い打ちをかけるように
全身の不調を癒してくれる
成長ホルモンの分泌が減少してしまう…

成長ホルモンの分泌が減ると
傷ついた血管の内壁が修復されないので
内壁が段々と剥がれてしまいます。

そうやって
血管そのものが弱くなった所に、
高血圧が血管を攻撃する…

こうなると修復は効きません。

動脈硬化のリスクが高まり、
血管はいずれ破裂…
そして
心臓発作、脳卒中…

このように
睡眠不足による交感神経の過活動で、
どんどん全身がむしばまれていくのです。

「命に関わる」といった意味が
お分かりいただけたでしょうか。

このような事を踏まえて
現代人の生活を考えてみると…

ストレス社会と言われる現代で、
1日仕事や家事で頑張っている体は当然、
交感神経優位になっています。

そして
寝る直前までスマホやPCを見ていれば、
さらに交感神経が優位な状態が続きます。

さらに
睡眠不足で
交感神経は過活動に…

ストレスホルモンのコルチゾールは
腸内の悪玉菌を増やします。

悪玉菌が増えれば当然、
腸内環境は悪くなり
様々な問題が出てきます。

ただでさえストレス社会と言われ、
毎日ストレスにさらされている中、
睡眠不足でさらに
コルチゾールが増加すれば、
どんどん腸内環境は悪くなり、
健康を害する可能性は高くなるでしょう。

さらに
人間のエネルギーシステムのうちの1つである
「解糖系」
これは交感神経と深く関わっています。
糖質依存の食事をしていたら、
交感神経優位になりやすいということです。

ストレス社会
スマホやPCの使用
糖質依存の食事
そして
睡眠不足

僕たち現代人は、普通に生活していたら交感神経は過活動になってしまうのです。

その時体の中では…
野生のライオンを前にした時と同じ反応が、
1日中起こり続けているのです。

まとめ

いかがでしたか?

睡眠時間が6時間と聞いたら
寝ている印象があるかもしれませんが、
全然足りていないんです。

そして、
睡眠不足が自律神経の乱れ、
特に交感神経の過活動を招き、
それがあらゆる病気や体の不調に
影響することをお伝えしました。

本文中でもお伝えしましたが、
睡眠不足が命に関わることだってあり得るのです。

睡眠時間を削る
寝る直前までスマホを見る
糖質依存の食事をする

これらは体にとって
野生のライオンを前にした
危機的状況と一緒だと知ってください。

そんな状況をわざわざ自ら、
1日中与えているようなものです。
しかも毎日。

こんな状況が続けば、
体がどうなるかくらい
容易に想像できますよね。

あなたの生活の中に、交感神経のスイッチをオフにする時間はありますか?

まずは週に1日でも2日でも構いません。
寝る前のスマホを控える所から、
始めてみてはいかがでしょうか。

今回も最後まで読んでいただきありがとうございました。

久家

福岡市西区の姿勢矯正専門整体院ベストフォームについて

ベストフォームは、福岡市西区で姿勢矯正に特化した施術を行なっている整体院です。
完全個室・完全予約制なので、施術中に他のお客様と顔を合わせることのないプライベート空間で、人目を気にせずリラックスして施術を受けていただけます。
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このコラムを書いた人

福岡市西区の整体ベストフォーム 代表久家陽介

経歴

  • 出身地:福岡市西区
  • 出身校:修猷館高校ー九州大学ー九州大学大学院
  • 大学卒業後、企業に就職。その後転職しメディカルトレーナーの資格を取得。大阪、兵庫、福岡で10年間整骨院に勤務。
  • 2014年Best Formを開院。パーソナルトレーニングの指導、野球チーム(中学、高校、大学)の専属トレーナーとしての活動経験もあり、症状の改善だけでなく、健康づくり、アスリートの故障予防やパフォーマンスアップにも精通している。

メッセージ

人生100年時代を健康に生きていくためには、自分で情報を取捨選択して、「自分の健康を自分で作る」能力が必要不可欠になります。だからこそ整体で症状を改善するだけでなく、患者さんたちが自分の健康を自分で作れるようにサポートをする、これが僕ら整体師が担う重要な役目だと考えます。
当院のコンセプトは「健幸づくり」。患者様一人一人に、健康を当たり前にして幸せな人生を送って頂きたい、そんな想いを込めて仕事をさせて頂いています。
ご来院中の患者様、そしてこれから出会う方々とのご縁に感謝して、一人でも多くの方を「健幸」に導くために邁進して参ります。どうぞよろしくお願い申し上げます。

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