前回は、「酵素」がどういったものなのかについてお伝えしました。
→「酵素栄養学」を学んで栄養バランスのとれた食事を取ろう!①
今回は前回の内容を踏まえて、酵素の働きを解説し、
酵素栄養学における「健康・病気」というものに対する考え方をお伝えいたします。
それでは、早速はじめていきましょう!
消化酵素と代謝酵素の
バランス
前回お伝えしたように、体内で生み出される酵素は「消化酵素」と「代謝酵素」の二つに分類されます。
消化酵素は文字通り、体に取り入れた食物を消化する酵素です。そして、消化酵素以外の酵素がすべて代謝酵素です。
この2つを合わせたのが「潜在酵素」で、生涯で生産される量は決まっていることを前回ご説明しました。
人間の体は、この一定の分量を消化作業と代謝作業に振り分けています。
どちらも生命活動にはなくてはならない存在ですが、重要なのは二つの酵素のバランス。
一方が多くなれば、もう一方が少なくなりますが、ポイントは消化酵素の占める割合が小さいことが健康な状態ということです。
どんなものを食べても
消化酵素しだい
私たちにとって大事な三大栄養素は、口から胃や小腸にいたるまで、それぞれの場所で異なる消化活動によって分解・消化されていきます。
消化の流れを簡単に説明すると
食物を口に入れると、唾液によって分泌される消化酵素(プチアリン)を用いてその食物に含まれる炭水化物を消化します。
↓
食道を通過できるほどのサイズまで砕かれた食物は、胃に到達し、胃酸とペプシンという酵素でタンパク質を消化する。ここで食物は、キーマと呼ばれる混合された状態まで分解され、小腸に向かいます。
↓
小腸では、膵臓から分泌される酵素により、ほとんどの栄養素は分子レベルまで分解・変換され、小腸の微細な穴から体内に吸収されていきます。
↓
おおむね消化された食物はその後大腸へ移動し、ここで水分や電解質の吸収が行われ、排泄されることになります。
これが消化の流れですが、要するにどれほど栄養価の高い食物を食べても、三大栄養素が分解されなければ、体内に吸収もされず、栄養にはならないのです。
すなわち、消化酵素の働きがあってはじめて、適正な栄養素を獲得でき、健康に直結するのです。
消化酵素の浪費で起こる
危険なこと
冒頭で述べましたが、消化酵素の消耗は、代謝酵素の欠乏を招きます。そして、代謝酵素の欠乏が多くの病気を作り出すのです。
私たちが、食物を食べるたびに唾液、胃液、膵液、腸液に混じって分泌される消化酵素の量は、相当な量です。
体内酵素の浪費がどれくらい健康を損ねるか、生命そのものにどんな悪影響を与えるかがよくわかる実験があります。
アメリカの大学の外科医グループによるもので数匹の犬に管をつけ、膵液を体外に流失させるという実験です。
結果ですが、膵液を抜かれた犬たちは、普段通りのエサを与えられていたにもかかわらず、全て1週間以内に死んでしまったそうです。
同様な実験をネズミでも行った結果、7日を越えて生き残ったネズミはいませんでした。
膵液は、膵臓で作られ小腸の十二指腸に分泌される消化液で、三大栄養素を全て分解できるだけの多様な消化酵素を含んでおり、哺乳類の消化・吸収では中心的な役割を果たしています。
膵液を抜かれた動物たちの体内では、消化・吸収ができなかったのです。
酵素を消耗させる
食生活
恐ろしいことですが、日本人の現在の食生活は、この膵液を抜かれた犬たちと極めて似通っていいます。
インスタントやレトルトなどの加工食品、白砂糖の入った食品、食品に含まれる添加物などが、実験で使われた膵液を抜く管の役割を果たしているのです。
その他にも、砂糖以外での高GI食品(GIはグリセリック・インデックスの略で血糖の指標)、高タンパク食品、残留農薬、トランス脂肪酸などの悪い油脂、加熱処理された無酵素食品などがあります。
これらを大量に摂る食生活では、自然な食のシステムではありえない多くの酵素を消費してしまいます。
悪しき食生活では、体中の酵素が消化酵素にどんどん動員され、浪費されます。そして酵素の蓄えが急激に減り、潜在酵素が著しく減少します。
そのため代謝や解毒に回る酵素が絶対的に不足してしまうのです。
これらの食品を食べていると、代謝酵素が十分に得られない状態を作り、健康状態を損ね、病気を引き起こす大きな原因となります。老化も進み、寿命も短くなってしまいます。
生存活動すべてに関わる
代謝酵素
私たちの体内では、1日に1~2兆個の細胞が新生され、またほぼ同じ数の細胞が消滅しています。
これらの営みすべてにかかわり、大きな力を発揮しているのが代謝酵素というなの「作業員」です。
代謝酵素は各細胞、各組織に存在します。
心臓、脳、肺、腎臓などあらゆる臓器には、1000種類以上の酵素が存在します。これらの各酵素群が継続的に100万種類以上の異なった化学反応を行い、体内のそれぞれの部分で決められた役割を分担しています。
エネルギーの産生や解毒、細胞再生、遺伝子の修復など、代謝酵素は生命活動すべてに関わっているのです。
酵素がなければ
活性酸素も除去できない
人間の健康を脅かす最大の敵に活性酸素があります。
活性酸素は、人間が生きている限り、全身の細胞で発生し、その弊害は200種類にもなります。
活性酸素は細胞を酸化させます。この酸化が体を老化させ、あらゆる病気の原因となるのは、皆さんもご存知ではないでしょうか?
現代は、この活性酸素を発生させる要素が溢れています。
保存剤や防腐剤など食品添加物が体内に入ると、体は解毒作用のある酵素を分泌し、添加物を解毒しますが、この時も活性酸素が発生します。
また、ストレスも活性酸素を生み出します。
ストレスを受けると副腎皮質ホルモンが分泌され、その刺激に対抗しますが、このホルモンは合成する時にも、分解するときにも、活性酸素が発生するのです。
他にも水質汚染や大気汚染、農薬や殺虫剤、電磁波を発生する電化製品、喫煙、過度の飲酒なども活性酸素を発生させる要因です。
まさに現代社会は、活性酸素の産出の一大プラントと言えます。現代を生きる私たちは、この活性酸素とどう向き合うかが大きな課題となっています。
酵素に話を戻しますが、この活性酸素を除去し、体を守るものを抗酸化物質と言いますが、最大の抗酸化物質もまた酵素なのです。
エネルギーひとつ取っても、産生から、その副産物である活性酸素の処理まで、酵素は請け負っているのです。
健康は代謝酵素の働きに
かかっている!
代謝酵素の働きは書けばきりがありません。
血圧の調整もそうですし、思考すること、体を動かすことも酵素の働きです。
心筋梗塞や脳梗塞を引き起こす動脈硬化を防ぐのも、血栓溶解酵素という酵素が働いています。
活性酸素によってDNAが損傷され、がんが発生しますが、その傷ついたDNAを元に戻すのも、DNA損傷修復酵素です。
このように代謝酵素の働きは、生命活動そのものなのです。
人間が健康に生きられるかどうかは、これらの代謝酵素群の働きにかかっています。
酵素の備蓄(潜在酵素)を消耗させなければ、病気とは無縁の生活が約束されますし、逆に潜在酵素の不足が全ての病気の”大元”ということです。
これが酵素栄養学における「健康・病気」というものに対する考え方です。
いかがでしたでしょうか?
酵素の働きについてお伝えしてきましたが、生命活動そのものと言っていい働きをする酵素、
その酵素を過度に消耗させる食生活を現代の日本人はしているということを知っていただき、日頃の食生活を見直していただけたらと思います。
次回は潜在酵素の消耗を防ぐのに最適な「食物酵素」についてお伝えします。
お楽しみに!
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【管理者】久家 陽介(整体&コンディショニングルームBestForm代表)
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